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音楽上の調性問題が抱えるもう一つの(音楽というジャンルを超えた)意味

FB 過去の今日  

 

2015年度 10/20 (6日前の、「3年前の今日」の投稿だったが、上京したり家族の入退院で遅くなる)

 

 

数年前にも気づいていて書いたが、最近ますます、音楽上で調性を拡大することの意味と問題点が、存在論・状況論・人間論と全く不可分だ(「別々の問題」などではまったくない)ということを思い知って来た。

 

問題の端緒をあたえたのは(バッハ的半音階志向は通底的として)後期ベートーヴェン(ことに大フーガを筆頭とするsq)だと思うが、以降調性をあえて拡張しないまま音楽・表現の可能性を追求する姿勢を固持する作曲家が、しばしば野暮ったい・あかぬけない・不器用にうつるがために、調性そのものを拡げることで、もしくは無調化することで一挙に解決した,orスキームを造り上げた作曲家以降、たしかに表現は洗練されスマートになったが、あるいは一見斬新になったが、最も重大な問題を振り落とした。

 

ものの厚みを超え、幽体離脱して身体論的な自由を獲得したあげく、もっとも人びとの苦悩する状況論的・また存在論的問題をこそ、すり抜けてしまったのだ。

(※今何調に居るのか、何処を足掛かりにすれば和声上解決する=降りられるのか、またdominant sub-dominant etc...一連のものの意味するものら とは、哲学的にはおそらく 自分の居場所 とその解釈学的・情況論的意味であり、より平明に言うと 己という主体、また己を含む主体たちの、現在(迄)の 処遇の証=徴であり、それが同時に志向するこれからへの予感である)

 

状況論的・また存在論的問題を 軽々とすり抜けてしまった、ということの意味するのは、

人間的問題と、音楽(発展史・延命史)的問題が、分離するようになってしまった、ということでもある。

 

これらを分離させることなく、modalな音楽性( methodology of church music + Celtic code)を、J-P Rameauらによる和声学Traité de l'harmonieの確立以降、再び音楽上に”あえて取り込みなおす”には

それを「どのような意味性(の再現)として」捉えつつ=<どのような人間的姿勢でこの行為に臨む>ことが、求められるのか、そしてどのような音楽性を、古典と現在と未来の融合の形として発展させていくのか、という極めて人間学的=宗教学的(人間と、人間を超えつつ内在するものとの対話)問題が、<再び>問われ、降りかかっていたのである。

 

すこしひねった観点から見ると

逆説的な言い方になるかもしれないが、(想像の問題はともかく、実存的には)幽体離脱できないーーー状況づけられている、ということこそは、人間の尊厳なのである。

 

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ここからは2018年の今日 の書き足し。

 

 

私には(私が、きっとこうだったろうと推測するそれ、ではあるが)

Saint-Saënsの苦悩——彼自身はもちろんFaureとその音楽、またその「質 Quority」の行方※を、

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※この典型と思われる R PrizemanのLibera用作品 Vespera

(Saint-Saëns→Faure 's route + modal=Chant,Celtic,or Gaelic code)

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どのように見守るべきか、を含め——、そしてBachの出現からこの問題をまずもって明るみに出してきた「Beethoven's latter termthe 〜Schumann・Chopin・Mendelssohn」以降の、あの時代に生きていた、Saint-Saënsら多くの作曲家らの<混乱Conflict>が、このように理解できる気がする。

 

この問題はWagnerやRichard G Straussのような音楽ばかり、(特に日本ではそういう傾向にある気がするが)今日でも演奏し続けていることが、世の中にどのような作用を及ぼしがちであるのか、という問題にも通じるだろうし、クラシックの現代音楽が、どのようにかじ取りをすべきだったかの問題にも通じると思っている。

 

私がいま ソプラノユニット(英国少年合唱団)「リベラ(soprano unit "LIBERA")」とその<路線>——彼らのPeaceful sound,Sound of prayer——とは何か?に注目するのも、ひとつにはこの理由がある。

Robert Prizemanには、明確なこの問題への意志と企図があるように思う。

 

 

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補足・関連資料

 

FB 11月14日 18:50

 

 

《modal & Chromatic scale》

 

https://www.youtube.com/watch?v=hQUAA4S10z8
Libera - Vespera (celtic ——  Chant-style ←Enya?)

https://youtube.com/watch?v=FZmRwsuyG-c
Libera - Wexford Carol

https://www.youtube.com/watch?v=8UQK-UcRezE
Beatles - Strawberry fields...

https://www.youtube.com/watch?v=hM87UcySV-A
Kate Bush - Wuthering Heights

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The Girl From Ipanema (Bossa Nova)

 

イベリア半島(ポルトガル)に、昔ケルト人が居たみたいだ(ブラジルに渡る前)。。。リズムはもちろんラテンなのだけど、ガリアっぽい、ケルトっぽいモーダルさがそのまま旋律には気だるく残っている。

 

これも。サンホセ…。

 

 

極論すると民族音楽ってわりあいビートの違いだけ?かという。。

 

旋法(イオニア,リディア,フリギアetcetc..)=ガリアとかケルト音楽、ではないけれども、ガリア・ケルト人ら被征服人の持っていた音楽性・個々の伝承音楽らは、グレゴリオ聖歌など古来のチャントが、ただの誦経に近かったものが徐々に効果的な抑揚をつけるのにかなり貢献したような気がする。

 

ルネサンスに至るまでのチャントの経緯を聞いていると、キリスト教圏の音楽性の確立とは、いかにかれらの音楽がもともとキリスト教らしさを持って居たかというよりはむしろ、覇権と征服とともに他教・他民族らしさのテイスティな部分をキリスト教会としていかに利用しつつ、逆に泥くささ——いわば呪咀的要素?のほう——はいかに消していくか の工夫の歴史だったというふうにきこえる。

 

そして人間の主体性の確立とともに、旋法そのものも和声法の確立という方向性とともに一度は消失して行ったという感じではある。そして削りすぎたのかもしれない部分(「超越 即 内在」性が、情況から分離できない受動的主体性と同様主体から分離できにくいと悟った側面、そうした割り切れない部分・主体と感じられる個の身体と精神が、じつは自分の足で立ち切れない部分)が、ことに「アフター ベートーヴェン」から自覚的に意味の再生を迫りつつ還帰してきた。——主体と超越との関係。内在(=超越)性と主体-理性悟性とのより自覚的な対話。これを音楽表現上でもどう扱うかが、それぞれの作曲家の課題・個性や倫理観責任感などの処理としてポジティヴィティの表現と同時に足枷になっている。これが現在までの音楽師ではないだろうか。

 

この点に関し、俯瞰してみていると、(凡その言い方になってしまうが) classical music のまる切り中心部よりはむしろ「際」または外部での方がこの問題の真摯かつ大胆な乗り越えに成功しているようにきこえる。

 

LiberaのRobert Prizeman が あえて<現代>においてクラシック音楽の「やや外(周縁)」から、Peaceful(with love and prayer)な、過剰さを求めぬ『良い加減の』幽体離脱性 とともに模索している音楽性、その Typical side というのも、主なひとつにはそうした側面ではないかという気がしているのだが...。

 

この投稿の関連記事 http://reicahier.jugem.jp/?eid=91

 

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