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ヤンソンスのマーラーの情報から、思い出した近年二つのニューイヤーコンサート

昨日、或るクラシック音楽の非公開グループで、ヤンソンスのマーラーが非常にいい、という記事が出ておりそれに反応しつつ思い出した、ヤンソンス指揮のニューイヤーコンサートふたつ について。

 

 

(グループでのやりとりで、私はだいたいこう、話しておいた)

ヤンソンスは多角的な興味をそそる指揮者で、昨今ではヨハンシュトラウス父子兄弟 と マーラーやチャイコフスキーなどいろいろな作曲家に通底するものを彷彿させながら、産業革命などについてもすごく考えさせる演奏をしていたし、その翌々々年だったか、には、歌劇や喜歌劇のことを感じさせると同時に戦争と奇想、とかさらにはカリカチュアとかそうしたものを考えさせるような演奏をしているのでびっくりしました。とくにマーラーを彷彿させた年の演奏は印象に残っており、ヨハンシュトラウスを通したマーラーじゃなくて、笑)直接マーラーを、彼の指揮で聞きたいなーと思います。

 

 

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ヤンソンス指揮 NYC  ウィーンフィル ニューイヤーコンサート 2012,2016 曲目と、考えておいたこと

 

 

記述したのは ともに2012,2016の正月 FBのtlとノートにて

 

 

2012  ニューイヤーコンサート

J.シュトラウス2世/ヨーゼフ・シュトラウス: 祖国行進曲 J.シュトラウス2世: ワルツ「市庁舎舞踏会でのダンス」 
J.シュトラウス2世: ポルカ「あれか、これか」 
J.シュトラウス2世: トリッチ・トラッチ・ポルカ 
C.M.ツィーラー: ワルツ「ウィーン市民」 
J.シュトラウス2世: アルビオン・ポルカ 
ヨーゼフ・シュトラウス: 騎手・ポルカ 
J.ヘルメスベルガー: 「悪魔の踊り」 
ヨーゼフ・シュトラウス: ポルカ「芸術家の挨拶」
J.シュトラウス2世: ワルツ「楽しめ人生を」
J.シュトラウス1世: シュペルル・ギャロップ
H.C.ロンビュー: コペンハーゲン蒸気機関車のギャロップ
ヨーゼフ・シュトラウス: 鍛冶屋のポルカ
E.シュトラウス: カルメン・カドリーユ
チャイコフスキー: バレエ「眠りの森の美女」より「パノラマ」と「ワルツ」
J.シュトラウス2世/ヨーゼフ・シュトラウス: ピツィカート・ポルカ
シュトラウス2世: ペルシャ行進曲
ヨーゼフ・シュトラウス: マズルカ「燃える恋」
ヨーゼフ・シュトラウス: ワルツ「うわごと」
J.シュトラウス2世: ポルカ「雷鳴と稲妻」
〜アンコール〜
J.シュトラウス2世: チック・タック・ポルカ
J.シュトラウス2世: ワルツ「美しく青きドナウ」
J.シュトラウス1世: ラデツキー行進曲

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cf)
ベートーヴェン 1770-1827 (移動手段:馬車 第一次産業革命)
シューベルト  1797-1828 (馬車 第一次産業革命)
父シュトラウス  1804-1849 (馬車〜蒸気機関車?微妙)
シューマン  1810-1856 (蒸気機関車 以下同じ)
ヨハン・シュトラウス   1825-1899
ヘルメスベルガー  1830-1852
ハンス・クリスチャン・ロンビュー(H.C.Lumbye) 1810-1874
 (※蒸気機関車、コペンハーゲン "Copenhagen Steam Railway Gallop" by Hans Christian Lumbye)
チャイコフスキー  1840-1893
ツィーラー  1843-1922
プッチーニ  1858-1924
マーラー 1860-1911 (第二次産業革命)

 

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考えたこと (2016のNYCから2012のそれを振り返る)

 

正直、つい最近まで、あまり真剣にニューイヤーコンサートを聞くことはなかった私でしたが、2012年のヤンソンスの指揮に衝撃を受け、豊かな体験をさせて戴いたので、やはり今年も聞き逃す手はないな〜と思いました。

 

2012年は、ニューイヤーの直前に、マーラーとヨハンシュトラウス(シュトラウス一家の音楽)の音楽的な濃い繋がりを、サントリーホール2011年10月でのエッシェンバッハの演奏でつよく体感(だいたいがマーラーを聞き始めたのが2010年、ツイッターで遊び始めてからだったという…^^*)、させてもらい、シュトラウス家の音楽にもあらためて興味が湧いていたせいもありましたが、ヤンソンスのこの年に示したたいへんスパン――時間的にも空間的にも、です――の広く長い、網の目のような示唆のせいで、なおさら面白くなりました。

 

あの年は、簡単にいってしまうと産業革命が、ひとつのおおきなメッセージでした(もちろん重要な要素はそれだけではありませんしここから分岐した音楽的・文化的なメッセージもありました。

 

マーラーはもちろんベートーヴェン辺りから、シューベルト(殊にグレイト?)やシューマン、ブラームス、チャイコフスキーらを背後に感じさせる選曲と指揮だなあとおもっていたら、あとでほんとにチャイコフスキーを出してきたりなどしたし。

 

そのことを悟らせるのにヨハンの兄弟の選曲もセンスがありありでした。

 

 

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調べたこと(2012 正月のFBノート)

 

産業革命規定…18-19c   紡績機から。


主なこと1733 1764 1769


蒸気機関車イギリス 1830年〜(実用化 産業革命)http://www.nhk.or.jp/koko…/…/sekaishi/archive/resume027.html

 

おもしろいのは、蒸気機関車の実用化はいち早いイギリスでさえ1830年だとしても、(蒸気機関の発明は産業革命の最後期なのであって、)蒸気機関車「以外の産業革命のリズム」は、その時代に生きていた人間たちの体の中にもすでに通っていたわけで、(ヤンチャッチャッチャ、タタタータ・タタタータ、金管のパパパパパパ…など)
蒸気機関車に乗ることの無かったシューベルトの体にも、紡績機や紡績工場の環境音や製鉄、他の機械装置のリズムなどは通っていたし、機関車以外の他の蒸気機関のリズムには接していたと、大いに考え得ることだ。

また、ベートーヴェンsym3英雄の葬送、あの不気味で異様な推進力!あれは工業化社会に生きつつあった彼にとって何に対する畏怖なのか。彼の見ていたスパンは?

 

彼は無意識に見通していた。この先があまり明るくないことを。

暗澹たる凄絶さにみちた、英雄における「葬送」。予兆的機関車のような、絶望的なあの蒸気圧の駆動——何を葬送してい(見送ってい)るのか。

産業革命以後の人間と人間社会を、という感じが非常にして、ぞっとするのだ。

 

 

※蒸気「船」は微妙か?
(フルトン、蒸気船の実験に成功1807/ミシシッピ川で蒸気船による初の川下り1811 /蒸気船が初の大西洋横断1819 /ネッカー川の水運が再び隆盛を見せるのは1878年のKettenschlepperei (「鎖による牽引の時代」)の始まりによってである。

マンハイムとハイルブロンの間115kmを蒸気船が小舟を牽引してさかのぼることで、馬に引かせて5日から8日かかっていた行程を2、3日に短縮することができたのである。http://ja.wikipedia.org/…/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83…)http://www.nhk.or.jp/koko…/…/sekaishi/archive/resume027.html

「1844年、イギリスの画家ターナーは、「雨、蒸気、速度」という題名の絵を描きました。その絵は、実用化されて間もない蒸気機関車を幻想的に描いたものでした。19世紀に発明された鉄道は、人びとに大きな変化をもたらすこととなりました。スティーヴンソンによって実用化された蒸気機関車は、1830年、イギリスの綿工業都市マンチェスターと港湾都市リヴァプールの間を結びました。鉄道は、大量の貨物と旅客を高速で運ぶことができたため、イギリス国内には急速に鉄道網が整備されていきました。蒸気機関を利用する船も、19世紀の初めに、アメリカ人フルトンが実用化しました。そして、19世紀の半ばには蒸気船が普及しました。」

ピストン運動蒸気機関

〇シューベルト d944「グレイト」…☆蒸気圧の往復運動-1(予告的)。*このことはぜひblogに書き残したい

CF) 往復運動→回転運動への転換(1769、ワット)

シューベルト、文化史
http://ur2.link/HkFc

「ベートーヴェンが生きた時代」
http://www.beethovenmaster.com/beethoven…/15sekai/sekai.html

「ベートーベンの生まれた1770年前後は、世界が大きく変わる予感にあふれた時期であったといえます。1769年にジェームス・ワットが実用的な蒸気機関を開発し、産業革命の気運が高まりつつありました。その一方で、資本家と労働者の格差は広がりつつありました。」

ベートーヴェンがオーケストラを拡大していったことと、産業革命が勃発-発展していったこととは無関係ではない。空間性から、リズムから。それに対する(格差社会の発生)反骨精神(解決的悟性...機能和声 動機-展開-解決のスタイル)とも合わせて。

 

〇ベートーヴェンsym3英雄(葬送)…☆蒸気圧の往復運動-2(予告的)

★シューマンの時代は既に蒸気機関車が走っていたが音楽性がいかにもそういう感じとなる。ドボルジャークが蒸気機関車の曲を書いている

 

「オーケストラの歴史」
http://tuhan-shop.net/cla…/kikou/ki-kisotishiki-rekishi.html

「弦楽合奏に管楽器の加わった管弦楽(オーケストラ)は、バロック時代にオペラの伴奏として、弦楽合奏の補強のためにオーボエやファゴットなどの木管楽器が加えられたのが始まりです。これはモンテヴェルディのオペラに初期の形態を見ることができます。このころのオーケストラは、弦楽器を中心にフルート、オーボエ、トランペット、トロンボーンが加えられたものでした。その後バッハやヘンデルたちによってオラトリオやカンタータの伴奏としてもオペラ風の管弦楽が取り入れられて発展し、それが管弦楽独自のための音楽として合奏協奏曲や管弦楽組曲が生まれてきました。その後、金管楽器やティンパニなど加わって大規模になりました。古典派時代には交響曲や協奏曲、オペラの伴奏として大いに発展し、コンサートホールでの演奏に適応して弦楽器を増やして大規模になり、またクラリネットなど新しい楽器が加わって現在のような形となりました。 」

 

モンテヴェルディ 1567-1643 彼のオペラにオーケストラの原型
バッハ 1685-1750 管弦楽としての発展
ヘンデル 1685-1759 同上
ベートーヴェン 1770-1827 現在のオーケストラの基礎 / 産業革命楽器に見出すとホルン 角笛からホルンへ ナチュラルホルン(ブラームスはあえて好む) 
バルブの出現1814バルブ ピストン式とロータリー式 

上下運動から回転へチューバ
「18世紀半ばにイギリスから始まった産業革命により金属の加工技術が飛躍的に進歩すると、ホルンやトランペットなどで音高を変える仕組みとしてバルブが採り入れられ始めるが、こうした動きはやがて低音金管楽器にも波及した。 」

 

 

 

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2016  ニューイヤーコンサート

 

国連行進曲シュトルツ作曲(初演奏)
宝のワルツ 作品418ヨハン・シュトラウス2世
フランス風ポルカ「ヴィオレッタ」作品404ヨハン・シュトラウス2世(初演奏)
ポルカ「観光列車」作品281
ヨハン・シュトラウス2世ワルツ「ウィーン娘」作品388
ツィーラー作曲(初演奏)ポルカ「速達郵便で」作品259
エドゥアルト・シュトラウス作曲歌劇「ヴェネツィアの一夜」序曲[ウィーン版]
ヨハン・シュトラウス2世ポルカ「羽目をはずして」作品168
エドゥアルト・シュトラウス作曲ワルツ「天体の音楽」作品235
ヨーゼフ・シュトラウス作曲フランス風ポルカ「歌い手の喜び」作品328
ヨハン・シュトラウス2世(初演奏)ポルカ「休暇旅行で」作品133ヨハン・シュトラウス2世喜歌劇「ニネッタ侯爵夫人」第3幕への間奏曲
ヨハン・シュトラウス2世(初演奏)ワルツ「スペイン」作品236
ワルトトイフェル作曲(初演奏)ワルツ「舞踏会の情景」
ヘルメスベルガー1世作曲(初演奏)ため息ギャロップ 作品9
ヨハン・シュトラウス1世ポルカ・マズルカ「とんぼ」作品204
ヨーゼフ・シュトラウス作曲皇帝円舞曲 作品437
ヨハン・シュトラウス2世作曲ポルカ「狩り」作品373
ヨハン・シュトラウス2世アンコール曲目ポルカ「突撃」作品348
ヨハン・シュトラウス2世美しく青きドナウ
ヨハン・シュトラウス2世作曲のワルツ『An der schönen blauen Donau』Op. 314。
ニューイヤーコンサートの定番アンコール曲。
ラデツキー行進曲ニューイヤーコンサートのトリを飾るヨハン・シュトラウス1世『Radetzky March』。
観客の手拍子が恒例行事。

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考えたこと 2016 正月のFBから

 

 

今年2016のメッセージのキーワードは、わたしなりに掴んだ限りでは、奇想-コメディ(※いわばジャックカロじみた諧謔性にひそむ悲哀も秘めたユーモア)→舞踏/舞踊とその周縁→オペラ/オペレッタ、(その背景には政治と文学)といった軸かなあ。と思います。ウィーン、それも「シュトラウス家の音楽性」を中心としたときに、その周縁にあたる音楽の歴史(音楽家達の顔・顔)、多様な芸術文化・社会的要素との交流。ウィーンから出て行くものと入ってくるもの、などなどです。

(おもうに、ニューイヤーコンサートは、音楽の演目だけではなしに、舞踊の振り付けや衣装にいたるまで、示唆が統一されていて、なかなか演出上手だとおもうのは、考えすぎでしょうか。ダンサーのコミカルな身振りや衣装の魔的な襞の翻りが、「二人のザンニ」を惹起するのも偶然の一致ではないとおもうのだけど)

 

そんなことを考えているうち、ジャンパウルやホフマンをやっぱり読みたくなりました(←え。未だ読んでない?! >▽やあ。。ヤンソンスの世界の広く豊かなこと。個人的な事件や体験の痕跡もおそらく強く捉えつつ、同時にそれを社会的(事件と意味の蓄積)にも余裕で捉える視野など、やっぱり学ぶことが多いような気がします。

 

 

FBの投稿より↑

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※...ヤンソンスの指揮で、上述したようにヨハンシュトラウスを介したマーラーを、ヤンソンスの指揮で痛感させられる訳だが、調べると、なんとマーラーはジャンパウルを実際読んでいた...。その中に、なんと ジャックカロの名が出てくるではないか...!

(有名な話みたい^^;;; が、ということは、私の我田引水ででたらめなイメージではなかった)

 

http://www.asahi-net.or.jp/~wg6m-mykw/Library_Mahler_Sym1.htm

 

 

調べたこと(未だ。これから)


歌劇 喜歌劇 (オペラとオペレッタ)というジャンルは正直未開拓。これからなので、ちょっと時間がかかる...

 

だけどなんであの指揮から、オペラやオペレッタを惹起させられたのだっけ...。なにかの曲のフレーズが、私でも知っているような有名どころのオペレッタの一部をありありと想起させたのかもしれない。天国と地獄だったかなあ...?

 

批評性(文化と政治)と音楽 という視点は ヤンソンス的で面白いと思う 彼はラトビアなので...!(混乱の時代に生まれ、親が射殺されている)

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